無駄に生きるとはどういうことか

うちの一族はがんで死ななければ94まで生きると、叔父の葬儀の日に叔母にいわれた。聞いてみると確かにわしの親父他何人も94で死んでいる。そこでわしも94の誕生日に死ぬと決めて、それまでの日数をあと何日と逆算し、切りのいい64で仕事も辞め、死への準備にかかった。その日々をブログに書いている。

あと10904日

 わしは3年前から全国の神社、神宮に参って祝詞をあげてきた。北は宮城県塩竈神社から南は宮崎神宮まであちこち参拝したが、ほとんど全部青春18切符でまわった。まだたくさん残っているのでこれからも続けたいと考えている。どこかの神社で、グレイのリュックを下に置いて、もそもそと祝詞をあげている60過ぎのじじいがいたら、たぶんそれはわしなので、声でもかけてくれ。

 今年の3月、仕事を辞める前には熊野三宮に参拝して来た。大和八木発新宮行の日本最長の路線バスで熊野本宮前まで行き本宮参拝、バスで新宮まで行って速玉大社参拝、紀勢線那智勝浦へ行って一泊、翌日早朝、始発のバス(乗客3名)で雨の中を那智の滝まで行って那智大社参拝、那智の滝には誰もいなかったので、30分ほど佇んでいたが、今にも霧に閉ざされた岩の向こうから文覚上人が出てきそうな気がしたよ。那智へ行くなら、特に参拝が目的なら早朝、観光客がくる前に限るね。このあと伊勢へ行き、大雨の中、ずぶぬれになりながら伊雑宮参拝、伊勢市泊、翌早5時に漆黒の闇のなか伊勢外宮参拝、歩いて内宮参拝したのだが、この旅はほんとうによかった。