無駄に生きるとはどういうことか

うちの一族はがんで死ななければ94まで生きると、叔父の葬儀の日に叔母にいわれた。聞いてみると確かにわしの親父他何人も94で死んでいる。そこでわしも94の誕生日に死ぬと決めて、それまでの日数をあと何日と逆算し、切りのいい64で仕事も辞め、死への準備にかかった。その日々をブログに書いている。

あと10889日

 去年、長い時間をかけて吉川英治新平家物語を読破したんだが、これは面白かったな。青空文庫では無料で手にはいるようだが、アマゾンではキンドル本が100円と200円できちんと読めるようになっているのでこれを購入した。わしは小さいときから視力が2.0で眼がよかったんだな。そのせいか老眼になるのが早くて50前から老眼鏡のお世話になっている。本を読むのもだんだん億劫になっていたんだが、文字が大きくなる電子書籍はわしらにとって福の神だな。

 源平合戦は考えてみたらたった900年ほど前の出来事なんだが、史実創作交えてこれほど楽しく面白い小説にはもうお目にかかれないだろうと思った。また、このように歴史が連続していて、どこまでもさかのぼれる国に生まれた事をありがたく思ったね。こういう国は他にはないんじゃないかな。統治機構はさまざまでも、どの時代にも天皇が存在しているということは世界史的にも稀なことだと思うよ。

 そういえば、東京オリンピックのとき、マラソンで2連覇したエチオピアのアベベが、ハイレセラシェ皇帝に祝福されたという記事をみた覚えがある。エチオピアの皇帝は世界最古といわれていたが、追放されてしまったな。由緒ある国だったんだろうが、アフリカの片隅の貧しい普通の国になってしまった。過去を無くした馬鹿な国民だと思うよ。歴史として2000年積み上げた信用も無くすのは一瞬だ。存在するだけで価値があるものは大切にしないとな。