無駄に生きるとはどういうことか

うちの一族はがんで死ななければ94まで生きると、叔父の葬儀の日に叔母にいわれた。聞いてみると確かにわしの親父他何人も94で死んでいる。そこでわしも94の誕生日に死ぬと決めて、それまでの日数をあと何日と逆算し、切りのいい64で仕事も辞め、死への準備にかかった。その日々をブログに書いている。

あと10780日

 ここの地方紙は、ネット上で「逝ってよし」と言われているくらい、左向きに偏向した編集で有名らしい。わしの家では、女房がチラシがたくさん入っているという理由でそれをとっているんだが、わしはあまり読まない。しかし今朝はなんとなく、食卓の上に置いてあった○○新聞を広げてみているうちに、読者の広場という投書欄に、我が意を得たりと思える投書を見つけた。大津寄彰三(60)という元中学教師の方は「国語と英語教育並立に疑問」というタイトルで、早期英語教育の危うさについて、ご自身の帰国子女教育の経験を通して、問題提起されていた。教育には順序、発達段階があり、まず母国語でしっかり読み書きができるようになるのが大切だという、大津寄氏の意見にわしは全面的に賛同できるし、大津寄氏がどのような経歴の人か、ちょっと興味を持ったんだな。

 今朝早く、あと10788日の続きで、娘が自分のものの整理にやって来て、段ボール箱に漫画本や雑誌を詰めていた。わしも新聞を読んだあと、手伝っていたんだが、突然、押し入れから取り出して来た、段ボール箱の底から、なんでこんなものとって置いたんかなと一枚の新聞紙をわしに手渡した。14年前の、平成14年7月24日(水)の新聞のなかの一枚で、見たところ娘に関連した記事は見つからなかった。それで捨てようとしたんだが、その時、「自国への愛情を持たせよ」というタイトルが目に留まり、なかなか良い事をいう人がいるんだなと思って、その氏名を見て驚いたな。大津寄彰三(46)S中学教諭と写真入りでインタビュー記事がでていた。

 今朝、新聞の投書欄を読んで、どんな人かなと興味をもったその1時間後に、その人の14年前の写真入りの新聞記事が目の前にあるというこれはなんだろうね。偶然にしてはできすぎているだろう。不思議だ。ひょっとしたら、次はどこかで偶然に出会うんじゃないかな。