無駄に生きるとはどういうことか

うちの一族はがんで死ななければ94まで生きると、叔父の葬儀の日に叔母にいわれた。聞いてみると確かにわしの親父他何人も94で死んでいる。そこでわしも94の誕生日に死ぬと決めて、それまでの日数をあと何日と逆算し、切りのいい64で仕事も辞め、死への準備にかかった。その日々をブログに書いている。

あと10677日 言霊

 3日前から相曾誠治氏の「言霊と太陽信仰の神髄」「サニワと大祓の詞の神髄」を通して読み返している。必要に応じて読んではいるが、初めから終わりまで読み通すのは久し振りだ。今度は索引代わりに細かく付箋を入れているので、次回からは読みたいところがすぐわかるようになるだろう。この本は講演のテープから文字起こししたようだが、これは大変な作業だ。女房が以前、とある大学教授の講演の文字起こしをしたとき、つきあって一緒にやったことがあるが、しゃべった言葉を文字に変えるのは、書き換えというよりは創作に等しく、最終的に本人の校正を経なければなりたたないものだと実感した。その点、この本の始めにある「刊行にあたり」を読むと、これら2冊の本は、亡くなる直前の相曾氏自身が校正原稿を確認しているので、相曾誠治氏本人の著作として間違いないと思う。惜しむらくは、もう少しこの作業を早く始めて、すべてを活字化してほしかったな。

 言霊と古事記神代巻について書かれたところを改めて読んでみると、いつも新しい発見がある。

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神の世界に参入するためには正しい言葉(ヤマト言葉)を自分で響かせます。それには正しい言葉で書かれた「古事記」神代巻が必要なのですが、正しい言霊の書籍はほとんど出版されておりません。語弊がありますが、「古事記」はたくさん出ていても、駄本ばかりです。..............................

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外国人でも正しい日本語の言霊を使っていれば自然に霊性が日本式になります。それくらい言霊の影響力は絶大です。ですから、家庭や社会で言葉が荒れてきますと、秩序が乱れます。言葉が乱れて霊性が堕落するからです。正しい霊性がわいてこないかぎり安心立命を確立できないのは申すまでもありません。ここに霊肉一致の微妙な関係があります。老婆心ながら、言霊の禊をされたいかたのために比較的正しい言霊で書かれた「古事記」を紹介しておきましょう。戦前に発行された幸田成友先生の「古事記」(岩波書店刊)がたいそう優れています。まだ古書店などで入手できます。声を出して神代巻を繰り返し繰り返し読んでいるうちにだんだん清まってまいります。

 

あと10677日、読み続ければわしもその一端にふれる事ができるだろうか。