無駄に生きるとはどういうことか

うちの一族はがんで死ななければ94まで生きると、叔父の葬儀の日に叔母にいわれた。聞いてみると確かにわしの親父他何人も94で死んでいる。そこでわしも94の誕生日に死ぬと決めて、それまでの日数をあと何日と逆算し、切りのいい64で仕事も辞め、死への準備にかかった。その日々をブログに書いている。

あと10634日

 先日、新聞の訃報欄をみていると、以前の職場の先輩であるT氏のお父さんが93歳で亡くなられていた。元○○村助役とあったので、若い頃はさぞや活躍された方だったんだろう。わしの親父より4歳程若いので、大正13年か14年の生まれだろうと思うが、大正生まれというのは大東亜戦争が始まった時には16歳から31歳で、まさに戦争の世代でもあり、さらに戦後復興を成し遂げた世代でもある。

 その大正生まれの人達が社会の第一線から完全に退いたのが昭和60年。それから32年もたってしまったというべきか、或は32年しかたっていないというべきか、東芝ソニーなんかの状況を見ていると、メザシの土光さん、井深さん、盛田さん等の明治大正生まれの人達の遺産を食いつぶしているだけにしか見えない。わしらも含めた所謂団塊の世代の教育にも問題があったのかもしれんな。また、わしらの若い頃は、明日は今日より良くなるという、社会の雰囲気の中で、人生や社会を軽く見る傾向があったかもしれない。戦後の繁栄を棚ぼた式に受け取り、消費した世代ともいえるな。いろいろ反省する事は多いが、もう後の祭りだな。

 わしらの世代に比べると、周りにいる、今の平成生まれの若者はみんなしっかりしている。あと30年たてば平成生まれが社会の第一線から退き始めるが、この30年で日本をどのように変えていってくれるか、楽しみではあるな。あと10634日あるから、わしもなんとか間に合うだろう。