無駄に生きるとはどういうことか

うちの一族はがんで死ななければ94まで生きると、叔父の葬儀の日に叔母にいわれた。聞いてみると確かにわしの親父他何人も94で死んでいる。そこでわしも94の誕生日に死ぬと決めて、それまでの日数をあと何日と逆算し、切りのいい64で仕事も辞め、死への準備にかかった。その日々をブログに書いている。

あと10491日

 去年、時々喘息がでるようになってから飲み始めた、アレルギーの薬が残り少なくなったので、車を片道2時間以上走らせて、長男が勤務している病院まで、健康診断を兼ねて、処方箋をもらいに行ってきた。運の悪い事に、今回は、14年ぶりに県内に上陸した、台風3号と鉢合わせしてしまった。診察が終わって12時前に病院を出たんだが、その頃、その辺りに上陸したようで、空は真っ暗、尋常でない雨風、海岸の道路は波をかぶっていた。

 晴れた日なら青い海が輝いていて、美しい光景が広がっているんだが、今日は、折れて飛んで来た枝や、道路を転がっている養殖用のでっかい浮きなんかを避けながら、高速に乗るまで、緊張した運転を強いられた。運転中によく眠たくなるんだが、今日は寝てる場合じゃなかったな。わしは高速道路を走るのは好きではないので、一般道を走る事が多いんだが、これだけ雨風が強いと、崖崩れや、高波が恐ろしいので、高速で一直線に帰ってきた。途中、車のワイパーが止まりそうになるほどの豪雨が続き、今日ぐらいトンネルが有り難いと思ったことはなかった。

 このあたりの高速道路は2車線の対面交通で、2キロも3キロもある、長いトンネル内を走るのは、普段はちょっと怖いんだが、今日だけはトンネルに入ると生き返った心地がした。車の運転なんか、命をかけてやるようなもんではないな。帰って女房に話すと、そこまでして息子の病院に行かなくても、近所にかかりつけ病院を作っておいた方がいいというんだが、わしは病院嫌いなもんで、今までは、風邪ひき位では病院に行かなかったから、必要性が感じられなかった。それにふざけた開業医も多いからな。

 最近の若い医者は丁寧な人が多いが、年配の開業医には、口の聞き方を知らない、社会性のないのが時々いるので困る。わしの家の近所の○○皮膚科なんか、内科までも標榜して、老人相手に稼いでいるが、その横柄な受け答えに疑問を感じて、というか頭にきたんだが、わしは喧嘩して1回でやめた。親父は我慢して2〜3回は行ったらしいから、年の功で、わしよりは少し怒り耐性があったんだろう。その医院、あれから15年たった今でもやっているから、あの手のタイプが好きな人もいるんだろうな。タデ食う虫も好きずきとはよく言ったもんだ。