無駄に生きるとはどういうことか

うちの一族はがんで死ななければ94まで生きると、叔父の葬儀の日に叔母にいわれた。聞いてみると確かにわしの親父他何人も94で死んでいる。そこでわしも94の誕生日に死ぬと決めて、それまでの日数をあと何日と逆算し、切りのいい64で仕事も辞め、死への準備にかかった。その日々をブログに書いている。

あと10608日

 昨日の午前中に、プロパンガスと都市ガスの切り替えが完了した。人生の半分にもなる32年間もお世話になった、○○ガスのの名前が入ったボンベも回収に来た。向こうは長い間ありがとうございましたとあいさつして行ったが、なんか悪い様な気がしたな。夕方になって、ガスメーターとガス検知器の回収に来た社員も同じくあいさつをして、長い間使っていただいた御礼ですといって、タオルを2本置いていった。○○ガスはこの辺りでは大手のプロパンガス会社で、昔から社員もきちんとしていた。信用できる良い会社なんだが、今回の件をみていると、営業がちょっと弱いんじゃないかという気がしたな。

 うちの家は、一昨年の夏に「新築そっくりさん」でリフォームしたんだが、その時に風呂のガス給湯器を取り外さなくてはならなくなった。そこで○○ガスにお願いしたところ、無料で、取り外しとリフォーム完了後の再設置工事を行い、さらに工事期間中の機器の保管もしてくれることになった。わしらとしてはこれは有り難いことだった。このとき既に、風呂の給湯器が15年、2階に設置してある小さい給湯器が25年たっており、特に2階のは、時々電源が入らないなどのトラブルもでてきており、ほとんど寿命は尽きていた。設置したのも○○ガスなんだから、調べればこのことはわかっていたはずなんだが。

 けさも女房と話したんだが、もしあのリフォームの時に、取り外して保管するのではなく、安くしますから、この際、新しい給湯器に付け替えませんかと提案されていたら、一も二もなく話に乗っていただろうな。そして死ぬまで○○ガスを利用し続けたことだろう。会社が大きいから、一軒位客を失っても、実質的には影響はないとは思うが、社員がそんな公務員みたいな感覚になると、将来的によくないんじゃないかな。

 うちにやって来た都市ガスの営業マンは、都市ガス普及地区にもかかわらずプロパンで、古い給湯器を使っている家を集中的に回っていると言っていたが、自由化が近いという事もあり気合が入っていた。昔は都市ガスは殿様商売でプロパンの営業のほうが厳しかったが、まったく逆になったようだ。工事費用を負担するだけで、古い給湯器が新しくなりますよと囁かれたら、それでもプロパンガスがいいと言う人はいないだろうな。