無駄に生きるとはどういうことか

うちの一族はがんで死ななければ94まで生きると、叔父の葬儀の日に叔母にいわれた。聞いてみると確かにわしの親父他何人も94で死んでいる。そこでわしも94の誕生日に死ぬと決めて、それまでの日数をあと何日と逆算し、切りのいい64で仕事も辞め、死への準備にかかった。その日々をブログに書いている。

2022-01-01から1年間の記事一覧

あと8485日 千秋寺山天神山トレッキング再開

今年も残すところあと一日となった。昨日山納めと称して、千秋寺山と天神山に行ってきた。普段は往復90分のトレッキングだが、この日はカメラを持ってゆっくりと2時間ほどかけて歩いた。 虫も蛇も蜂もいないし蜘蛛の巣もなくなった冬枯れの山道を、誰にも…

あと8490日 ポインセチア炎の恋をしてみたい

ポインセチア炎の恋をしてみたい 29歳の時に渋柿という俳句結社に入れてもらい、毎月1回大橋区民会館で開かれていた本社句会にでるようになった頃のことだ。参加者は既に70、80を過ぎた人たちで、当時の私から見ればおじいちゃんおばあちゃん達だった…

あと8505日 Aaron Platt 君

今回のワールドカップで日本がドイツスペインを破ったのには驚いた。ドイツやスペインと言えばまさに雲の上の存在で、これらのチームに勝てるようになろうとは、我々の世代では考えられなかったことだ。それどころか、ついこの間までワールドカップに出るこ…

あと8517日 石鎚山登山

山歩きを始めて約10カ月たった10月8日に、とうとう西日本最高峰の石鎚山に登ることができた。これが初めての本格的な登山といえるかもしれない。60年も昔になるが、中学2年の時に麓の面河渓から山頂まで5時間かけて歩いたことがあったから初めてで…

あと8518日 オイラーの公式から気が付いたこと

数学という科目は、好きな人にとってはそれほど勉強しなくても点が取れるが、嫌いな人はいくらやっても点が取れない。これは70年の経験で言っているので間違いない。65年前には、今のように入学前教育など無かったので、ほぼぶっつけ本番で小学校の算数…

あと8528日 宗教と金の関係

昔から、宗教と金との関係は切っても切れないものとして、ある人にとっては蔑みの対象ともなり、またある人にとっては自己実現のための手段として認められてきた。後者に含まれる人たちにとっては宗教団体に献金することは、その見返りとして生きるための力…

あと8548日 父の話から~そして内地へ

3人を乗せたトラックは水原駅前から京城に向かった。京城入口の橋のたもとに警備のため米軍のMPが立っていた。そこで窓から乗り出して、腕に巻いていた特別警察の腕章を指さしながら敬礼をすると、そのMPは笑いながらOKと言って難なく通してくれた。おおらか…

あと8556日 父の話から~特別警察隊

龍山駅で咸興行きの貨車に乗ってはみたが、一向に発車する気配がない。1日たち2日たっても静かな構内だった。3日目になってやっと北から貨物列車が入ってきた。その貨車に乗っている人たちを見て驚いた。乗っていたのは包帯を巻いたたくさんのけが人だ。「…

あと8558日 父の話から~水原高等農林学校

その出動命令が出た時、父は井上上等兵に頼まれて、町に焼酎を買いに出かけていた。「○○酒店に注文してあるからもらってきてくれ。」と言われたので、受け取ったらすぐに帰るつもりだったが、店の主人に勧められるままに酒を飲んでいるうちに時間がたってし…

あと8578日 父の話から~餞別3000円

二等兵物語や兵隊やくざなどの戦争物の映画や、神聖喜劇などの書物でも紹介されているように海兵団や陸軍内務班の私的制裁はひどかったようだ。30年も前になるが、海軍兵曹長で終戦を迎えた叔父の葬式で、海兵団からの親友という人が、笑いながらではある…

あと8587日 父の話から~教育招集

父が80歳くらいのときだったから、もう20年も前のことだ。雑談中に、若い頃に一度死にかけたことがあったという話を始めた。それは朝鮮の営林署に勤務していた時に、今の北朝鮮の深い山の中で道に迷い、何日もさまよって死を覚悟したという内容だった。…

あと8604日 統一教会

安部元総理暗殺事件以来、統一教会という名前が毎日のように報道されているが、何を今更という感じがしないではない。この教団の常軌を逸した行動は何も今始まったわけではない。50年以上も前の高校生の頃から話題になっていたが、私がその存在を初めて知…

あと8612日 中学生との会話

今朝11時頃、近所のスーパーに注文していたパンを受け取りに出かけた。勝手口から道路に出ると、ちょうど学校帰りの中学生と鉢合わせになった。その中学生は何かぶつぶつと言っていたので、ちょっと気になって顔を見た時にチラッと目が合った。それだけの…

あと8624日 静かなお盆

昨日の夕暮れ時に迎え火を焚いたから、両親の霊も仏壇のあたりに帰ってきているのかもしれない。ひょっとしたら去年死んだ小太郎も、50年ほど前に死んだぺスも帰ってきているのかもしれない。それならさぞやにぎやかなことだろう。別に待ち遠しくはないが…

あと8627日 孫と一泊旅行

先日暑い中、孫二人を連れて女房と車で一泊旅行に出かけた。ここ最近車を運転する機会も減って、ガソリンも1回2000円分入れておくと2か月以上もつような状態だったが、今回旅行前に久しぶりに満タンにしたところ、あらためてガソリン値段の高騰を思い…

あと8638日 南部煎餅

先日ネット上で南部煎餅に関する記事を読む機会があった。最初に南部煎餅という名前を知ったのはかれこれ50年以上も前のことで、確か昭和40年代半ばくらいだったと思う。大学生だった兄が夏休みに東北北海道を旅行した時の土産がこの南部煎餅だった。量…

あと8651日 安倍元総理暗殺

7月8日に遊説中の安倍元総理が暗殺された。このことが日本の将来にどれほどの影響を与えるのかと考えると、馬鹿なことをしてくれたという怒りだけで済む問題ではない。7月8日迄なら、たとえどこかの国と外交問題が起きたとしても、或いは自民党がおかし…

あと8665日 大東亜戦争

10年以上前に古本で購入したが、興味のある部分しか読んでなかった中村粲著「大東亜戦争への道」を一気に通読した。ハードカバーで650頁だからかなりの大作と言えよう。やはりこういう本は一気に読まないと、それぞれが断片的な知識となって結びつかな…

あと8676日 希望があれば

この間80歳の独居高齢者Nさんのお宅を訪問した時に、いつの時代が一番良かったかと言う話になった。その時Nさんは、「店に行けば何でもあるし、交通機関も発達して便利な世の中になったけど・・・・今と比べると昔はお金も物も無かったけど、毎日がにぎや…

あと8688日 都会から地方へ

私が子供の頃には、春になると集団就職列車で都会に向かう中学生が話題になっていた。それら少年が地方から都会へと集まり、高度経済成長の礎となった。少年だけではない。都会の大学に入学した者もそのほとんどは都会の企業に就職して地方に帰って来ること…

あと8690日 嗚呼専守防衛

国際条約で決まったものではないにしても、領海3カイリという考え方は砲弾の着弾距離から導き出されたものだそうだ。3カイリ或いは12カイリでも同じことだが、敵国軍艦がやって来て領海すれすれを遊弋しながら大砲を撃つ、砲台がそれに反撃する。金剛比…

あと8694日 雨を眺めながら

今日は久しぶりの雨で、窓から見える城山も霞んでいる。その姿は昔と変わらないが、窓から見える景色は子供の頃とは随分変わってしまった。第一に平屋の家が無くなり、全部2階建て以上になって見通しが悪くなった。うちの家は2階建てだったから、2階に上…

あと8699日 工賃4000円の仕事

自分の周りの状況は、昨日も今日も何も変わってないのに、気持ち次第でそれが明るくなったり暗くなったり、優しくなったり厳しくなったり、様々に変化するということはよくあることだ。私も毎日を淡々と過ごしているつもりでいても、感情の起伏は常に感じて…

あと8704日 マダニ騒動

先日、山でマダニに咬まれてしまった。長ズボンに長袖の服、足には脚絆を巻いて、露出する部分は全く無かったはずだがどこから入ってきたのか、起床時にふくらはぎに頭を突っ込んで5倍ほどに膨らんだ状態で発見した。血を吸いながら麻酔に似た物質を出すた…

あと8718日 ダチョウの平和

今のウクライナの状況を見ていると、相互確証破壊という考え方の正しさが改めて証明されたような気がする。ウクライナに核を残しておけばロシアは絶対に侵略しなかったはずだ。特に今回の場合、国連の常任理事国がためらうことなく核で恫喝しているのだから…

あと8733日 千秋寺山の狸

3月のこと、8年前からこの丘陵を歩き回っているという人に、いろいろ話を伺う機会があった。イノシシやマムシも以前は出ていたが、ここ数年イノシシは見てないし、マムシも去年1匹殺しただけだということだった。竹林を歩くと、タケノコを狙ってイノシシ…

あと8737日 「俺は銃を取って戦うぞ」

日本では今日も平穏な日々が続いている。朝の話題と言えば「今日は曇っているので山登りはやめておこう」などというくだらない話しかない。平和な日本に生まれて70年が過ぎ、漠然と今の平和が永遠に続くと考えている平和に慣れ切った一人の日本人となって…

あと8745日 虫除けはフェイスガードで

今年の元旦から近所の山に登り始めて3か月が過ぎた。寒い間は良かったが、少し暖かくなってくると顔や耳の周りでブンブンと虫が飛び回るようになった。耳の周りや首のあたりに寄ってくる虫に対しては、帽子からタオルを垂らすこと防ぐことができたが、目や…

あと8760日 「文明の衝突」とウクライナ

多くの日本人は幸か不幸か、一生の間に宗教の問題について深く考える機会を持つことはほとんどないはずだ。一応仏教徒としてどこかの寺の檀家になってはいるが、親が死ぬとかして喪主として葬式をするまでそれを意識することはない。仏教以外にも様々な新興…

あと8770日 太平の眠りを覚ましたウクライナ

生きているうちにヨーロッパで侵略戦争が勃発するとは、ついこの間まで考えたことも無かった。まさか常任理事国が大軍を動かして隣国と全面戦争始めるとは。人生何があるかわからないものだが、太平の眠りを覚まされたと感じている人も多いのではないだろう…