無駄に生きるとはどういうことか

うちの一族はがんで死ななければ94まで生きると、叔父の葬儀の日に叔母にいわれた。聞いてみると確かにわしの親父他何人も94で死んでいる。そこでわしも94の誕生日に死ぬと決めて、それまでの日数をあと何日と逆算し、切りのいい64で仕事も辞め、死への準備にかかった。その日々をブログに書いている。

あと10531日

 わしは運の悪い事に、リーマンショックの少し前にFXを始めて、民主党政権円高デフレの頃にやめてしまった。負けが込んだからで、まさか78円までいくとは考えても、みなかった。あの白川とかいう、平成の貧乏神には恨み骨髄だな。リーマンの問題が表面化しても、しばらくはそれほどの影響は無かった。たいした事はないなと、一気にポジションを増やしたら、そこで大きな波がドンときてしまった。わしは今でも円安のピークをつけた時のことをはっきり覚えているが、あろうことか、その最後の円安で買いを入れてしまった。それから円高に転じて以後、元へ戻ること無く、78円までいってしまった。もしあの時に売っていれば、その後の展開は違ったものになっていたかもしれんな。

 今、当時のチャートをみれば、ここで買う馬鹿はいないだろうと、猿でもわかる。いずれ戻るだろうと安易に考えていたら、あっという間に損失は60万を越えてしまった。低レバでやっていたので、ロスカットの心配こそなかったが、60万もの損失を抱えて、土日を過ごすのはほんと憂鬱だったな。このまま永久に戻らないんじゃないかと、底なし沼の淵に立ったような感じだった。この時は結局40万くらいで損切りしたが、それで懲りてやめたわけではない。その後数年、小さな額でぼつぼつやっていたが、結局円高についていけなかったということだろう。売りで勝ち続けるのは難しい。買いたいと思うのが、人間の本能のような気がしたな。

 また、性格的になかなか損切りができないというのも困ったもので、所謂コツコツ、ドカンというやつだ。一度マイナス方向に大きくふれると、コツコツと貯めた儲けを一気に吐き出してしまう。こんなことの繰り返しで結局嫌気がさしてやめてしまった。最終的には50〜60万くらいの赤字になっていると思うが、このことは女房にも誰にも話していない。あと10531日したら、墓場まで持って行くことになるだろう。