無駄に生きるとはどういうことか

うちの一族はがんで死ななければ94まで生きると、叔父の葬儀の日に叔母にいわれた。聞いてみると確かにわしの親父他何人も94で死んでいる。そこでわしも94の誕生日に死ぬと決めて、それまでの日数をあと何日と逆算し、切りのいい64で仕事も辞め、死への準備にかかった。その日々をブログに書いている。

あと8274日 今日も元気だタバコがうまい

毎朝元気に目が覚めるということは有難いことで、今やこれ以上求めるものは何もないといっても良いくらいだ。若い頃は元気なことは当たり前と思って、それ以上のことを欲することが多かった。子供のためにと思っていろいろ欲もあったし、面倒な人間関係にも耐えても来たが、今ではそんなものをかなぐり捨ててほんとうにすっきりした気分で毎日を送ることができる。アントニオ猪木の「元気があれば何でもできる」はまさに名言といえるだろう。

十代の頃に「今日も元気だタバコがうまい」という専売公社のテレビCMがあった。今の人が聞いたらびっくりするだろうが、当時は映画館や電車の中でも当たり前のようにタバコを吸っていたから、何の違和感もなかった。私も当時は朝の一服、食後の一服、コーヒーを飲んで一服、寝る前に一服、これだけでも10本くらいは吸っていた。

銘柄はチェリー、セブンスター、ショートホープなどだったが、体に悪いと言われるようになり、23歳でやめてそれ以来49年間一本も吸ったことはない。しかし最近時々あの頃の旨かったタバコの味を懐かしく思い出すようになってきた。確かに知り合いのHさんは、ロングピース2箱を毎日40年以上吸い続けて肺がんで亡くなったが、逆にあれだけ吸っても40年以上生きることができたと考えるてみたらどうだろう。私の場合94歳まで生きたとしてもあと22年しかないのだから、肺がんになる前に寿命が尽きる可能性が高いということになりはしないか。

しかし物事はそう簡単ではない。これだけタバコは悪という考え方が定着して、喫煙者をまるで自己管理ができない愚か者のように扱う今の時代に、72歳からタバコを始めましたなどと宣言したら女房に何と言われるかわからない。しかも年金生活者にとって一番のネックになるのがその値段だ。昔はハイライトが70円だったから高校生でも買えたが、今の高校生はどうしているのだろう。まあこれは冗談だが。今から始めるとなると、隠れて吸っていた高校生の時代に還るということになるのかもしれないが、今は見つかっても家庭謹慎3週間の処罰を受けることが無いのはありがたい。

とにかく月2~3本くらいから始めてみようかと考えている。タバコは決して「百害あって一利なし」ではない。気持ちを静めて精神の安定を保つ効果があることは過去の喫煙経験で分かっている。その結果世の中の争いも少しは減るかもしれない。男性平均寿命の80歳までだとしたら、私などあと8年程しかない。この年になってタバコを吸い始めたとしても喫煙が寿命に与える影響は限りなくゼロに近いといえる。

それであるならば、70歳を過ぎれば今話題のチョコザップのプチトレで体を動かし、精神安定のためにチョコット喫煙を始めることで、精神肉体ともに健康な10年が約束されるのではないかと思っている。