無駄に生きるとはどういうことか

うちの一族はがんで死ななければ94まで生きると、叔父の葬儀の日に叔母にいわれた。聞いてみると確かにわしの親父他何人も94で死んでいる。そこでわしも94の誕生日に死ぬと決めて、それまでの日数をあと何日と逆算し、切りのいい64で仕事も辞め、死への準備にかかった。その日々をブログに書いている。

あと8243日 チャイニーズバブル崩壊

いつの間にかコロナもあまり気にしなくていいような雰囲気になり、海外からも多くの観光客がやって来たのはいいが、今度はオーバーツーリズムだなんだと話題になっている。その上チャイナが団体旅行解禁というからどんなことになるのかと思っていたら、処理水放出がけしからんといってこれが中止になりそうだ。チャイニーズ相手にぼろ儲けを企んでいた一部の業者は困るだろうが、これが事実なら多くの日本人にとっては渡りに船で大助かりだ。

商売は損をするというリスクをとって儲けを得るもので、必ず大儲けできるのならサラリーマンになる者なんかいなくなるだろう。リスクの中には当然自然現象や政治や外交によるものも含まれ、保険に入るなりなんなりして自分で対策をとるしかない。チャイニーズが来なくなっても多くの国民は何の痛痒も感じないどころか、逆にほっとする。

商売は当たれば大きいということは、いとこのTさんを見ていてよく分かった。3回不渡りをつかまされて、一度は首をくくるしかないとまで思ったことがあったらしいが、それらをなんとか乗り切って、今では大きな財産を持ち悠々自適の生活を送っている。そのTさんが、当時高校生だったうちの二男に商売だけはやめとけと話していた。

「手広く商売をやっているのを、端から見ているといいように見えるかもしれないが、本当は大企業のサラリーマン、そして公務員、これが一番ぞ。」Tさん自身は勤め人が嫌で商売を始めたはずだが、人生すごろくを一回りしてこういう結論に達したのか、リスクをとることの怖さも身に染みているのかもしれない。

それにしても不思議なのが、リスクをとるはずの商売人たちがチャイナのバブル崩壊を見ていながら敏感に損切ができないことだ。それどころか、これから進出予定なんていう企業もあるようだが、まだ向こうで儲かると思っているのだろうか。これから出張で派遣される日本人社員もたまったものではないな。

あのTさんの会社も昔はこじんまりと瀬戸内で採れる魚を材料にしていたが、大手スーパーに卸すようになり、その量が増えるにつれてチャイナと関りが強くなっているようだ。まあTさんの事だから手は打ってあるだろうとは思うが、どの企業も経営者の優劣がはっきり出てくるようになるだろう。