無駄に生きるとはどういうことか

うちの一族はがんで死ななければ94まで生きると、叔父の葬儀の日に叔母にいわれた。聞いてみると確かにわしの親父他何人も94で死んでいる。そこでわしも94の誕生日に死ぬと決めて、それまでの日数をあと何日と逆算し、切りのいい64で仕事も辞め、死への準備にかかった。その日々をブログに書いている。

あと10719日

 昨夜は11月21日あたりから予定している、神社神宮参拝一人旅の予定を考えていたら、午前2時を過ぎてしまった。結局今回は出雲大社気比神宮、白山ひめ神社の3カ所を、高速バスと特急電車と快速電車を利用して、4泊5日でまわることに決めた。以前は青春18切符のシーズンに回っていたんだが、今回から、効率よく広い範囲を短期間でまわるという方法に変えることにした。鈍行で移動するのも楽しいんだが、運行区間が細切れになっている上に、本数が少ないので、効率が悪い。関西地区みたいに特別快速が頻繁に走っている場所以外は、ちょっとしんどいかな。

 鈍行で旅をすると話したら、のんびりした旅でうらやましいですねとよく言われるが、経験者は知っているだろうが、鈍行を乗り継いで旅をするというのは、決してのんびりした旅ではない。乗り継ぎの電車に遅れないように、わしなんかは「駅すぱあと」で細かい予定を組んで、それをカレンダーアプリのジョルテに書き出して、常に確認しながら旅をしてきた。しかし、3月に大和八木駅からバスで新宮まで行き、熊野三山を参拝したとき、近鉄志摩線上之郷駅近くにある、いざわのみやを回る時間を作るために、特別に新宮から多気まで特急に乗ったんだが、これが楽だった。朝からひどい雨だったということもあるんだろうが、ほっとした気分になったな。そのときに、日本の鉄道は、特急を使わなければのんびりした旅はできないようになっているんだなとつくづく思ったな。

 夜更かしをしたおかげで朝起きたら10時前だった。こんなに遅くまで寝ていたのは4月以来初めてだったので、ついでに初めての完全安息日とすることに決めた。朝の祝詞はあげたが、それ以外は1日何もしないつもりでいたところ、女房が、わしが死んだら、わしのネット銀行やネット証券の口座がわからんと、解約も出来なくなるので、暇ならそれを全部書き出してくれと言い出したんだな。女房は結婚以来つい最近まで、わしの口座にいくら金があるのか気にもしてなかったんだが、わしも65になって平均寿命までだとあと15年となり、死後のことが気になりだしたんだろうな。じゃが、わしにはあと10719日あり、そうなるとたぶんわしのほうが長生きすることになるだろうから、わしの死後の心配をする必要はないと言ってやったんだが、じじいのたわごととして、取り合ってくれないので、仕方なく夕方から2時間かけてリストを作って渡しといたよ。口座数が多いだけで、たいした額ではないんだけどな。